2011年3月15日火曜日

仙台での東日本大震災のときのこと

仙台での東日本大震災のときのこと 3月11日(金)、東日本大震災時に仙台に出張中で青葉地区と比較的被害の少なかった地区で被災し、仙台市内で一泊後、3月12日(土)に自動車で東京まで移動して東京でさらに一泊後、3月13日(日)には正常ダイヤに戻っていた新幹線で大阪まで戻ってきました。

 電力が遮断され、情報の空白状態であったため、東京に戻って来るまでは津波被害などを含めて現地で何が起こっているのか、全く分からない状態でした。家や勤め先には直ぐにホテルの固定電話から無事を伝えたのですが、その後、何度も携帯電話のメールで安否確認をとってくるのずっと不思議に思っていました。向こうでは徹夜で津波被害の惨状の映像をテレビで見ていてとても心配だったそうです。

 こちらからは携帯電話で電話もメールもできないように、携帯電話会社によりトラフィック制限されているようでしたが、送られてくるメールかなりの時間が経過していましたが読むことができました。今回の震災の本当の惨状を知ることができたのは東京のホテルに深夜に飛び込みで宿泊したときに頂いた、東日本大震災の朝日新聞の号外の記事の一面の写真でした。チェックイン後は朝の5時までNHKのニュース番組に釘付けになっていました。

 携帯メールで仙台空港が水没したことを伝えられていたのですが、空港の水道管が破裂したのかな?くらいに思っていて、新聞の写真で瓦礫の山を見るまでは事態の大きさがわかりませんでした。同じ仙台市内でも海岸部と繁華街では被害規模が全く異なっていました。

 被災時は、仙台のホテルの方々の気遣いや、タクシーの運転手の方には困っていたところ助けていただきました。あのまま、仙台にいてもどうやって交通手段を確保して帰ってくるかは難しかったと思います。

 現地で受けた善意は何かの形で返さないと思い、募金や献血を行いましたが、献血も2ヶ月の間隔で次まではできません。交通網、電力、情報の遮断された災害時に後から考えてみて何が役立つのかを考えてみましたので、何かの参考になればと思い列挙してみます。

1. 家族間は同じ携帯電話会社にしていないと、例え一方通行ではあってもまったく連絡がとれなくなるかもしれません。もしもの場合に備えて家族や、会社用携帯などは同一のキャリアにするべきだと思います。私の場合、auでしたが、通話はできませんでしたが、Cメールは送られてきたものは時間はかなり経ってから蓄積されたものを読むことができました。発信に関してはCメールもEメールも使えませんでした。なので粘って何度も発信することは電力の無駄な消費になるので控えた方が良いと思います。

2. FMラジオやラジオを受信できるオーディオ類を地震が起こりそう地域に移動する場合は携帯するといいと思います。誰も地震は予知できないので、無理かもしれませんが。ただし、radikoなどのインターネット経由のラジオの場合、まずWiFiポイントの停電や、携帯電話回線経由でもインターネットに接続できないので通信制限を受けている場合、使えないのではないかと思います。仙台市内のホテルでiPod touchでWiFiポイントを探しましたが電波はまったく見つかりませんでした。長期の停電が続くような大災害に備え、SONYから販売されているような手回し充電が可能なラジオは各家庭で装備しておいた方がよいと思います。

3. ワンセグが視聴できるような携帯電話や小型テレビを携帯しておくこともよいかもしれません。映像による視覚情報が最も情報を入手できる手段だと思います。私の携帯電話は古い機種なので、ワンセグテレビは見れませんでした。なので知らぬが仏で逆にそれほど不安は感じていませんでした。ワンセグテレビ自体は地震の直後でも視聴できていたようで、ホテル内では携帯電話のテレビ画面を見つめている人がいました(端からは何が起こっているのかは全くわかりませんでしたが・・・)。これも電力がなくなれば無力化されます。SONYから発売されているような乾電池でも動く防水の携帯テレビや、ワンセグTVとラジオが聴ける小型機器もあると便利だと思います。このような機器はおそらく計画停電中のような事態になっても役立つと思います。上記の手回し充電可能なラジオにワンセグTV機能も装備した新製品をSONYが開発してくれれば、災害時に頼りになる強力な情報収集機器になるのではないかと思います。

4. バッテリーが内蔵されているモバイルWiFiルーター。携帯電話回線経由のインターネット接続はほぼ遮断状態でしたが、ホテルの人の話では、モバイルWiFiルーター経由ならインターネットに接続できるようなことをおっしゃていました。ポケットWiFiのような機種でPCに繋げてネットを見ている人もホテルにいましたので、私自身は確認していませんが、あると便利だと思います。でも停電が続く限り、使用できる時間は限られていたと思います。

5. 震災直後は被害がほとんどなくてもコンビニは閉店しており、薬局系の量販店は営業を続けており、震災直後から既に行列ができていました。コンビニの前の行列はコンビニの固定の公衆電話への行列でした。公衆電話ボックスも全て使えるわけではなく、停電なのか地震の被害により使用不能になっているのものもありました。

6.自動販売機は停電により使用不可能でした。大塚製薬のカロリーメイトの自販機もありましたが、停電で使用不可能でした。

7. 被災時には交通網の遮断から被害の少なかったところでも多くの帰宅難民が出てしまいます。こうした場合、政府としては民間の交通機関に依頼し、バス・飛行 機チャーターなどを手配して効率的な帰宅難民のピストン輸送などに動くべきだったと思います。動いていたのかもしれませんが、そのような情報はまったく 入ってきませんでした。山形空港もバス会社にもまったく電話がかかりませんでした。

8. 被害の多いところに人命救助のために大量の人材を投入することは(自衛隊、警察、消防隊)は当然だと思います。また、二次被害が予想される原子力などの重要施設に対しては最悪の自体を想定した対処を最初から行っておくべきでした。後手、後手に回り、今も続く放射能汚染の現状を考えると、東電に自己責任を取らせようと実質的な主導権を丸投げし、被害を拡大させた現政府の責任は重いと思います。

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